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南八ヶ岳縦走(赤岳〜横岳〜硫黄岳)冬山・山小屋泊

1月下旬に珍しく連休が取れそうで、行き先を一思案。1泊で行けて、2日目は15時頃には下山して帰路につけ、さらに東京から3時間以内でアクセス可能な場所。どうせならば3,000m峰の頂に立ちたい。新穂高ロープウェイと駒ケ岳ロープウェイは運休中だし、泊まりはやはり山小屋が良いなあとなれば、残るは南八ヶ岳エリアか。

そう言えば今年は赤岳天望荘が冬季営業をしていたじゃないか。初日であそこまで登れば2日目のスケジュールも楽になるし、天気次第では赤岳山頂から御来光も拝める。そうとなれば行き先は決まった!とりあえず小屋を予約しよう。普段は個室派なんだが、どうせ冬季の平日だから普通に予約をしても個室に通してもらえるだろう。しかし泊まりで赤岳だけっていうのは物足りない、ここは当日の天候次第で、赤岳〜硫黄岳か、赤岳〜阿弥陀岳かを決めよう。

よし、ひとまず赤岳へ行こう!

 

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【八ヶ岳とは】

八ヶ岳(やつがたけ、八ケ岳とも表記される)は、長野県の諏訪地域と佐久地域および山梨県の境にある山塊。南北30 km余りの山体で、大火山群である。深田久弥が選定した日本百名山の一つ。

「八ヶ岳」は特定の一峰を指して呼ぶ名前ではなく、長野県と山梨県にまたがる山々の総称であるが、その範囲は「夏沢峠以南のいわゆる南八ヶ岳のみ」「南八ヶ岳及び北八ヶ岳の領域(蓼科山を除いた領域)」「蓼科山まで含んだ八ヶ岳連峰全体」など様々な定義がある。日本百名山でいう八ヶ岳は南八ヶ岳のみを指す。八ヶ岳連峰では他に蓼科山も日本百名山に選ばれている。

「八ヶ岳」の由来は、「八百万」などと同じように、山々が多く連なる様子から「たくさん」という意味で「八」としたとも、幾重もの谷筋が見える姿から「谷戸(やと)」にちなんで名づけられたとも、文字通り八つの峰に見えるからとも、複数のいわれが存在する。

赤岳を最高峰に横岳などで構成。その山容は、夏沢鉱泉と本沢温泉を結ぶ夏沢峠を境界として、北八ヶ岳と南八ヶ岳に大きく分けられる。北八ヶ岳は、樹林帯が山稜近くまで続き、また比較的なだらかな峰が多く、湖沼も点在する。一方、南八ヶ岳は、主峰の赤岳をはじめ、横岳・硫黄岳・阿弥陀岳の鋭い峰々や、横岳西面の大同心・小同心に代表される岩峰群などがあり、急峻な地形となっている。このため、日本有数のロッククライミングの岩場があり、また冬場は氷瀑のアイスクライミングでも知られる岩稜が中心となっている。このように、南北の山容は対照的である。これらのほとんどのエリアが、八ヶ岳中信高原国定公園に指定されている。

この一帯は、火山地帯のため、多くの温泉を有している。火山としての八ヶ岳は歴史時代、確実な噴火記録は残っていないが、888年に北八ヶ岳の天狗岳が崩壊し、その結果、松原湖などの湖が誕生したと考えられている。崩壊の原因は噴火とも地震とも言われているが、地震、噴火とも今もって全く証拠が見つからず、大きな謎になっている。また歴史上の記録には残っていないが、北横岳には地質的に新しい溶岩噴出があり、最近の研究では600 – 800年前の噴出と見られている。(出典:Wikipediaより)

 

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【装備リスト】

ザック:OSPREY(オスプレー)  バリアント37
ゴーグル:OAKLEY(オークリー) Flight Deck
サングラス:OAKLEY(オークリー) Radarlock
靴:SCARPA(スカルパ) モンブランGTX
ヘルメット:Climbing Technology(クライミングテクノロジー) Mizar
ハードシェル:MONTURA(モンチュラ) CORE JACKET
ソフトシェル:MONTURA(モンチュラ) DISCOVERY JACKET
ダウンジャケット:MONTURA(モンチュラ) CERVINO JACKET
ミドルレイヤー:MONTURA(モンチュラ) THERMAL TECH JACKET
ベースレイヤー(シャツ):MONTURA(モンチュラ) WARM ZIP MAGLIA
パンツ:MONTURA(モンチュラ) UPGRADE 2 PANT
アンダータイツ:MONTURA(モンチュラ) RUN WINTER PANTS
ビーニー:MONTURA(モンチュラ) THERMAL STRETCH CAP
ビーニー:MONTURA(モンチュラ) WIND BAND
バラクラバ:MONTURA(モンチュラ) BALACLAVA LIGHT CAP
グローブ(ライナー):MONTURA(モンチュラ) EMANA SEAMLESS GLOVE
グローブ:MONTURA(モンチュラ) LIGHT GLOVE
グローブ:MONTURA(モンチュラ) SKI GLOVE
靴下:smartwool(スマートウール)  PhD Outdoor ヘビークルー
ダウンソックス:GUNZE(グンゼ) ダウンルームシューズ
ストックポール:FIZAN(フィザン) COMPACT3(近日あらぺるとオンラインショップにて発売予定)
ピッケル:GRIVEL(グリベル)  ネパールSA・プラス
アイゼン:PETZL(ペツル) リンクス
ハーネス:PETZL(ペツル) アジャマ C22
ロープ:BEAL(ベアール) 8mm ランド 20m
カメラ:RICOH(リコー) GR
カメラケース:Lowepro(ローベプロ) ダッシュポイント10
スマホ防水ケース:LOKSAK(ロックサック)  防水ケース
コンロ:JETBOIL(ジェットボイル) バーナー SOL
マグカップ:スノーピーク(snow peak) ソロセット極チタン
水筒:プラティパス(Platypus) SOFT BOTTLE 1.0L
魔法瓶:THERMOS(サーモス) 山専用ステンレスボトル500ml
ツェルト(ビバーク用):SOL(ソル) ESCAPE BIVVY(エスケイプヴィヴィ)
ヘッドライト:BlackDiamond(ブラックダイヤモンド) スポット
コンパス:SUUNTO(スント) Suunto A-10
地図:山と高原地図 八ヶ岳
タオル:速乾タオル フジヤマタオル
時計:[カシオ]CASIO 腕時計 PROTREK トリプルセンサー Ver.3 PRW-6000Y-1JF
その他携行品:エマージェンシーキット、スタッフサック、キッチンペーパー、ウェットティッシュ、スマートフォン用モバイルバッテリー、etc

装備のポイント:山小屋の消灯はだいたい21時頃と早いので、その時間に眠る為にもお酒は必須です。私の好みかもしれませんが、山小屋では普段飲まないワインが美味しく感じます。少量で酔えるところも◎です。品銘も、高価で重厚な味わいのものよりも安価なハウスワインの方が合いますね。寒い夜はコンロで軽く沸かしてのホットワインも美味ですよ。

 

【アクセス】

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マイカー:東京方面〜(中央自動車道)〜諏訪南IC〜(県道425号・県道484号)〜八ヶ岳山荘駐車場
八ヶ岳山荘駐車場:30台 500円/日  山荘の仮眠室:2,000円
※四駆+チェーン装着車のみ赤岳山荘駐車場まで行くことが可能です。その場合、往路1時間・復路50分の時間短縮となります。赤岳山荘駐車場:70台 1,000円/日

電車:JR新宿駅〜(特急あずさ)〜JR茅野駅〜(アルピコ交通バス)〜美濃戸口バス停
アルピコ交通バス 茅野駅からの時刻表はここをクリック

 

【難易度】

冬山中級レベル(アイゼン・ピッケルワークはもちろん、危険箇所通過時にはロープ確保が出来ること)

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【推奨ルート】

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1日目:美濃戸口〜美濃戸山荘〜(南沢)〜行者小屋〜(地蔵尾根)〜赤岳天望荘

2日目:赤岳天望荘〜赤岳〜赤岳天望荘〜横岳〜硫黄岳〜赤岳鉱泉〜(北沢)〜美濃戸山荘〜美濃戸口

 

【山小屋レビュー】

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山小屋名:赤岳天望荘

感想:空いている時は大部屋料金で個室に入れてくれます。美味しいおしることホットコーヒーが飲み放題。朝食は並レベルですが、夕食はバイキング形式で品数は多くガッツリ系のおかずからデザートまで充実していました。希望者には湯たんぽの貸し出しがあり、これが朝まで全く冷えずに汗をかくほど暖かい!おかげで下着姿で眠れました。様々なサービスが、5年前に泊まった時とは大違いに拡充していたことに驚きました。いっぽうで残念なのは、相変わらずトイレ臭が小屋全体を漂っていること。食堂やトイレから遠い談話室側の棟の個室ではほとんどしないものの、大部屋やトイレに近い棟の個室はちょっと耐えられない匂いでした。

トイレ環境:清掃は行き届き綺麗にされているものの、前述の通りアンモニア臭が酷く、鼻を摘みながらでないと用を足せませんでした。

水場環境:お茶とお湯が魔法瓶に入り、無料で提供されていました。冬季にこのサービスは、他の山小屋では見たことがありません。

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【見どころ】

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八ヶ岳山荘の駐車場に車を駐め、中で身支度を。トイレも最後の水洗式なので、ここで済ませておきます。この日は朝食もここで摂りました。東京を6時に出発し、出発が9時半と計画より30分遅れでスタート。

 

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今日は天望荘泊まりなので、南沢から行者小屋経由で上がります。

 

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斜面に雪がしっかり付いていたので、九十九折の道を直登して時間短縮を。

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気温は−5℃で弱風。服装は、頭にヘッドバンド、上は厚手のフリースと透湿性能の高いソフトシェルベスト、下は防風・撥水性能に優れたソフトシェルパンツに加えてインナーで防風性能があり1枚でも履けるランニング用タイツを着用。グローブは化繊のライナーグローブのみ。これで保温はバッチリ、行動時も最小限の発汗で快適に動けました。

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行者小屋手前の南沢の河原道。

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行者小屋に到着。1月〜3月は土曜日泊のみ営業しています。ここから急に風が強くなり、雪も降り始め、顔に痛みを感じる気温になりました。手もライナーグローブではかじかみ始めた為、防風性能のある中厚グローブを上から装着。

 

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ここからのレイヤリングですが、ソフトシェルジャケットを着て(正確に言うと、袖が取り外せるタイプのジャケットを持って行った為、先ほどまでのベストに袖を取り付けてジャケットとした。この手のジャケットは、荷物を減らすのになかなか便利です。)、バラクラバを被り、さらにゴーグルを着用して地蔵尾根に向かいます。途中、「風が強すぎて死ぬかと思った」とか「風が強くて撤退してきた」と言うパーティーとすれ違います。想像以上の悪天候に不安になりながらも、とは言え今晩の予約は天望荘。赤岳鉱泉に変更することも選択肢には有りましたが、「風が強いといっても稜線に出るまでは動けないほどではないだろう」「天候が崩れ始め吹雪いてきており視界が悪いのも気になるが、馴染みのある地蔵尾根ならばなんとかなるだろう」との思いで登り続けます。

 

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尾根中盤から軽くラッセルが続く。

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視界が悪く、方向を示す色帯や印、道中の地蔵も見えません。

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夢中で上へ上へと登っていたせいか、思ったよりも早く辿り着きました。でもお地蔵さんが見えた時にはかなりホッとしたなぁ。

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冬は普段から風の強い南八ツですが、この日は特に強い!小屋の入口が見えた時、その窓には雪がびっしり貼り付いており、また扉全体が凍りついていたので、一見営業しているんだろうか?とかなり不安に。しかし力いっぱいに扉を引き開け、中から暖かい空気が漏れるのを感じた時、こんな場所でこんな日に営業してくれている天望荘に心から感謝でした!この日、泊まり客は3組4名、ほぼ貸し切り状態に。

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翌朝6時半の小屋前。天気予報通り快晴ですが、風は全く弱まっておらず、コーヒーを飲みながら出発のタイミングを伺います。

 

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朝飯食べて、小屋の中から日の出を拝んで、ゆっくりコーヒーを飲んで、それでも風は一向に弱まらず。。。「仕方ない、今日は強風ととことん付き合おう」と意を決して7時半に赤岳へ向けて出発!

 

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遅い出発にもかかわらず踏み跡は無く、私たちがこの日初めての赤岳を目指す登山者のようです。乾燥したサラサラ雪でアイゼンの効きは今ひとつ。

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今年の夏には泊まってみたい「赤岳頂上小屋」。

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難なく赤岳(標高2,899m)に登頂!山頂は道程に比べて風が幾らか弱い。阿弥陀岳もそれほどでは無さそうだ。しかし横岳・硫黄岳方面は雪煙が高く舞い上がっている。行き先をどうすべきか、安パイは阿弥陀の方か、いやせっかく天候はバッチリだ、そして我らのテンションも高い!よし、行き先は南八ヶ岳主峰巡り横岳・硫黄岳縦走としよう。

 

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いざ横岳へ!

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鉾岳を過ぎるまで、振り返るとずっと富士山が大きく美しく見えます。やはり富士は登るより見るに限りますね。

昔話に、八ヶ岳はその昔、富士山より高かったと言う、有名な八ヶ岳と富士山の背比べの話しがあります。

(以下、引用)八ヶ岳には「富士山と背比べをして勝利、しかし富士山に蹴り飛ばされて八つの峰になった」という神話がある(「蹴り飛ばされた」の部分はその他にも説がある。例えば、背比べの際に用いた筒、すなわち富士山と八ヶ岳との間にかけて水を流し、どちらに流れるかを調べるのに用いた筒を持って富士山が八ヶ岳を叩いたなど)。また、同神話では蓼科山は八ヶ岳の妹で、八つの峰になった八ヶ岳を見て泣いて、それが川になり溜まったのが諏訪湖とされている。(出典:Wikipediaより)

 

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道中、ハシゴは残っていましたが、鎖はほとんど埋まっています。

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夏道では巻ける箇所も、今は積雪が多く細く険しい稜線を辿る箇所がありました。

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この日、赤岳から硫黄岳方面へ向かう登山者は私たちのみ。途中、杣添尾根を上がってきて滑走できる斜面を探しているスキーヤー3名パーティーと硫黄岳から縦走する2名パーティーの2組とすれ違いました。

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石尊峰に到着。

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ルートを探しながらの冬は、横岳までの距離がなかなか縮まりません。

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三叉峰を通過。いよいよ次のピークが横岳山頂。それにしても北へ進むほど風が強くなります。

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ついに横岳(標高 2,829m)登頂!!ここからの急な地形を落ち着いて下れば、残すは幅広い道で下り基調の硫黄岳のみ。緊張感の続いた山行もいよいよクライマックスへという気分です。

 

 

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ここから硫黄岳へ向かう景色は、一年を通して大好き。

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今年も4月中旬から営業を開始する硫黄岳山荘。

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夏は高山植物が一面に咲いていて、まるで「アルプスの少女ハイジ」に出てきそうな景色となる大ダルミ。

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爆裂火口。落下防止のロープが張ってあるのですが、ここではもっと近くから覗こうと欲を出しては決してダメです。雪が雪庇の様に張り出している箇所があり、ロープを越える登山者が毎年の様に滑落している為注意しましょう。

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本日の最終目的地、硫黄岳(標高 2,760m)登頂!!

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硫黄岳から今日の軌跡を眺める。一番右は阿弥陀岳(標高 2,805m)。



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赤岳鉱泉名物、人口氷瀑「アイスキャンディー」。毎年思うのですが、この造作はお見事としか言えません。日本中のアイスクライマーが集う小屋です。初めての方を対象としたフェスティバルも開かれていますので、ご興味ある方はぜひ。

 

【立ち寄りたい日帰り温泉施設】

施設名:金沢温泉金鶏の湯←詳細はここをクリック

茅野市にある6温泉施設のうち3番目の施設で、平成8年11月にオープンし福祉コミュニティ温泉としてご利用いただいています。国道20号線沿いで、交通アクセスのよい場所にあります。金沢地区は、江戸時代から甲州街道の宿場町として栄えてきたことから、施設の外観は宿場の風情を生かしたものになっています。また、金鶏の名は、金沢地区において武田信玄が開発したといわれています「金鶏金山」からきています。大変温まる温泉で、利用者に人気のある施設です。(茅野市ホームページより引用)

 

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